ポルトガル、バヘイラの穏やかな丘陵地に建つこの高齢者住宅は、閑静な住宅街である周辺環境への調和を目指した共有部分の西側と、地形を生かし採光、通気、眺望、そして専有のバルコニーを最大化するように積み上げられた40戸の住居部分である東側から成る。
敷地の幅に合わせて並べられ、またその傾斜によって階段状に後退させられた20の一人用住居と20の二人用住居は、各住居と共用廊下への自然採光のための光井戸によって相互の位置関係が規定され、地形が隆起したような建物全体の形状はその関係によって自律的に最適化されている。
和田誠建築設計事務所と協働